みなさん、こんにちは!
ルーキーです。
今回も、ダルビッシュ有選手の名言について考察させていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
1.勝ち星は、投手の実力というより、条件が重ならないとつかないもの。だから気にしていない。
背景:2011年、ダルビッシュ選手は日本ハムで18勝を挙げ、最多勝のタイトル争いをしていました。ここまで来ると、あと1勝すれば最多勝のタイトルが獲れると考えるのが普通かと思います。しかし、ダルビッシュ選手は、チームのクライマックスシリーズを優先し、自身のシーズン最後の登板機会を若手にチャンスを与えるために回避されました。
当時のダルビッシュ選手の年齢は25歳ですが、このような振る舞いはなかなか出来ることではないかと思います。長いシーズンを戦い、タイトルを獲得するかどうかというのは、投手としての栄誉、そしてプロであるので年棒にも関わってきます。しかし、ダルビッシュ選手は個人タイトルよりチームを優先されました。そして、同年オフに海を渡ることとなります。
2.一戦一戦、チームの勝利に貢献するということ以外は、考えていない。明日にどうつなげるか、ですね。
背景:Number701号(2008年4月10日号)にて語られています。2008年開幕直後、インタビューで今年の目標を聞かれた際の発言です。普通であれば、〇勝したい、防御率〇点台、最多勝のタイトルを獲りたいなど、個人目標を答えてしまいそうな場面です。しかし、ダルビッシュ選手は先のことは考え過ぎず、まずは今日の試合で何をするのか、その経験を明日の試合にどう活かしていくのか?という考えをされていました。
3.自分が友達になりたかっただけ。
背景:このエピソードは割と記憶に新しい方もいらっしゃるかもしれません。2023年のWBCで、ダルビッシュ選手は侍ジャパンの若い選手たちと積極的に交流をされていました。2012年からMLBで活躍されているため、それ以降にプロ野球選手となった人とはほとんど交流はおろか、面識がないことも想像できます。そこで、ダルビッシュ選手は自ら若い選手と一緒に時間を過ごし、練習や食事を通してコミュニケーションを取られていました。
野球界ではよく見かける光景として、後輩が先輩のところに挨拶に行き、帽子を取ってコミュニケーションを取ることがあります。ところが、ダルビッシュ選手は自分が友達になりたかっただけと、大先輩という立場からコミュニケーションを取るのではなく、気さくに話せる先輩として振る舞われていました。後輩としても、話しやすい雰囲気を作ってもらえると、質問もしやすくなりますね。それが、チームの結束にもつながっていました。
日本とアメリカのコミュニケーションの違いについて
今回、ダルビッシュ選手の発言で年の離れた後輩に対して「友達になりたかっただけ」という内容をピックアップさせていただきました。ダルビッシュ選手は、NPB、MLBどちらも経験をされていますが、実際どのような観点でコミュニケーションを取られているのか考察させていただきたいと思います。
結論から言うと、日本は「年齢・入団年数」が人間関係の土台になりやすい傾向があります。一方、アメリカは「経験・実績・役割」が人間関係の土台になりやすいようです。
ここからは、アメリカ(MLB)についてどのような形で人間関係が形成されているかをご紹介させていただきます。前提として、日本語のような敬語体系が英語にはなく、普通にファーストネームで呼ぶことも珍しくありません。もちろん、選手によって振る舞いや発言内容を変えたりはされているでしょうが。
例えば、メジャー20年目の選手がチームの顔となっている球団に新人選手がメジャー昇格を果たしたとします。興味深いのは、MLBではベテランは若手を助ける責任があるというカルチャーがあることです。若手は、これまでベテランがどのような考え、練習などを行い成績を上げてきたのか興味があると思います。そこで、若手は気になることをどんどん質問して、それにベテランが答える、そして会話を増やしていくことはクラブハウス文化の重要な要素になっています。
NPBですと、ベテランが若手に「教える」というイメージがありますが、MLBではベテランが若手を「サポートする」というカルチャーです。
また、MLBでは若手でも「I don’t think that’s the best way(それが一番いい方法だとは思わない」と意見を言うこと自体は、それほど失礼ではありません。もちろん、言い方は重要ですが、意見を言う=先輩に逆らうという考えではありません。
最近の事例ですと、役割や立場は異なりますが、トロントブルージェイズのレジェンド投手 マックス・シャーザーが監督であるジョン・シュナイダーのやり取りが興味深かったです。
2025年のアメリカンリーグ優勝決定シリーズ第4戦、シャーザーは4回まで1失点と好投し、5回も先頭打者にヒットを許しながらも2死までこぎつけていました。
しかし、打順が1番のランディ・アロザレーナに回るタイミングで、シュナイダー監督はマウンドに向かいました。そこで、シャーザーは監督に向かって叫び声をあげて、「まだマウンドから降ろさせないぞ」といった趣旨の発言をしてマウンドから追い返してしまいました笑
https://www.mlb.com/ja/news/copy-of-max-scherzer-sends-john-schneider-back-to-dugout-in-alcs-game-4?msockid=1efdb406080d655e3e89a39e095f641a
いくらレジェンド投手とはいえ、交代を告げに来た監督を追い返してしまう、しかも鬼の形相且つ強い口調で。特殊なエピソードかもしれませんが、これも意見を言うことなのかもしれませんね。
その出来事を監督は、「殺されるかと思ったよ。最高の瞬間だった。マウンドに向かうと、シャーザーはオッドアイ(左右の瞳の色が異なる)の両目でじっと俺を見たんだ。これは演技じゃない。彼はまさにマッド・マックスで、今夜もそれを証明してくれた」と振り返っていました。
話は戻りますが、MLBでは新人(若手)らしい振る舞いもあります。新人は、以下のようなことを求められます。
・ベテランをリスペクトする、学ぶ
・クラブハウスの雰囲気を読む
・チームのルールを覚える
・チームの行事に参加する
MLBでは、年齢よりキャリアが重視されるため、何歳であっても自分から質問してコミュニケーションを取ることが重要になります。その後、その選手がキャリアを重ね「自分が新人だった時に助けてもらったから、今度は自分が若手を助ける」という発想になるようです。
アメリカ式のコミュニケーションから学べること
日本、アメリカそれぞれの国において、コミュニケーション文化の素晴らしさがあります。
一言でコミュニケーションと言っても、皆さんもそれぞれのお立場で様々な方と毎日コミュニケーションを取られていると思います。
個人的には、アメリカのコミュニケーションにおいて良いなと思うことは、「ベテランが後輩をサポートする、意見を言う」点です。あくまで個人的な印象にはなりますが、ベテランが「教える」という意識だと、後輩が質問するのを待っているようなシチュエーションになりそうだなと感じます。一方、「サポート」する意識だと、後輩の状況は今どうなっているのか?といった気に掛けることが増え、それがコミュニケーションの促進にもつながりそうだなと考えました。
また、「意見を言う」ことも大切だと感じました。日本では、先輩が言うことを尊重する文化があり、それが本当に正しいのか?と考えることもなく、人によっては鵜呑みにしてしまうこともあるかもしれません。一方、反論ではなく意見を言うことは、自己主張にもつながり、意見を言うことで先輩がくれるアドバイス内容が変わり、それがコミュニケーションの促進にもつながるのではないでしょうか?
お互いが感情的にならず、ある目的やゴールに向かって、建設的に意見を出し合えれば質の高いコミュニケーションになりそうですね。
今回も、ダルビッシュ選手の名言を考察させていただきました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
次回もダルビッシュ選手の名言を考察させていただきます。

